Portulaca
grandiflora
日差しの強い亜熱帯地方の,水の乏しい軽質砂状土の地方が原産地のマツバボタンは,その環境に適応した生育様式をとっている.水分を貯める多肉質の茎・葉を持ち,主として
CAM型光合成を行い,高温の晴天下では,葉が莖にくっつく一種の就眠運動を行う.花も受粉すると間もなく花を閉じるため,開花している時間は個々の花によって異なる.更に,鮮やかな花の色も,アントシアニンより抗酸化性に富むベタレイン (Betalain) 系の色素からなる.
ベタレインは赤紫色のベタシアニン類 (Betacyanins) と黄色のベタキサンチン類 (Betaxanthins) からなるが,マツバボタンの花には,これ以外の色も多い.その多様な色はこの二つの色の混ざり具合から発色すると考えられる.
つまり,どちらかの色の遺伝子が発現し,他方が発現しないと「赤紫色 Magenta (M)」か「黄色 Yellow (Y)」になる.二種の遺伝子がどちらも発現しないと「白色」になる.
つまり,どちらかの色の遺伝子が発現し,他方が発現しないと「赤紫色 Magenta (M)」か「黄色 Yellow (Y)」になる.二種の遺伝子がどちらも発現しないと「白色」になる.
では,赤色 (Red, R) は,どうして発現するのか.これは,「MY の減法混色」のマゼンタ (M) とイエロー (Y) の混合によって赤 (R) に見えると考えられる.
即ち赤紫色のベタシアニン類 (betacyanins) と黄色のベタキサンチン類 (Betaxanthins) を合成する二種の遺伝子が両方発現すると「赤」の花が得られる.そして,どちらの遺伝子も発現しない「白色」を含めた四種の色の組み合わせで「赤紫」「藤色」「赤」「ピンク」「橙色」「レモン色」「黄色」などの多様な色の花が咲くのであろう.
実際に「黄色」と「赤紫」の花弁のそれぞれをつぶして水で抽出し,得られた「黄色 (Yellow)」と「赤紫色 (Magenta)」の色水を混合すると「赤色」の液 (Magenta + Yellow (1)) が得られる.
また,「黄色」と「赤紫」の花弁を混合して,つぶし,水で抽出すると,やはり「赤色」の液 (Magenta + Yellow (2)) が得られる.(右図)
上述の混色のルールに従って今春,播種し開花した “Solar kids” と,昨年の株を越年させて挿し芽から開花させた “Jewel” の花々を示してみると,以下の図のようになる.12時の白花と9時のマゼンタ花は “Jewel” 種の,そのほかは “Solar kids” 種の花である.
なお,“Jewel” 種は耐寒性が強く,暖地や室内では茎が木質化して,原産地と同様多年草として越年するが,残念ながら花色は白花とマゼンタ花しかない.
即ち赤紫色のベタシアニン類 (betacyanins) と黄色のベタキサンチン類 (Betaxanthins) を合成する二種の遺伝子が両方発現すると「赤」の花が得られる.そして,どちらの遺伝子も発現しない「白色」を含めた四種の色の組み合わせで「赤紫」「藤色」「赤」「ピンク」「橙色」「レモン色」「黄色」などの多様な色の花が咲くのであろう.
実際に「黄色」と「赤紫」の花弁のそれぞれをつぶして水で抽出し,得られた「黄色 (Yellow)」と「赤紫色 (Magenta)」の色水を混合すると「赤色」の液 (Magenta + Yellow (1)) が得られる.
また,「黄色」と「赤紫」の花弁を混合して,つぶし,水で抽出すると,やはり「赤色」の液 (Magenta + Yellow (2)) が得られる.(右図)
上述の混色のルールに従って今春,播種し開花した “Solar kids” と,昨年の株を越年させて挿し芽から開花させた “Jewel” の花々を示してみると,以下の図のようになる.12時の白花と9時のマゼンタ花は “Jewel” 種の,そのほかは “Solar kids” 種の花である.
なお,“Jewel” 種は耐寒性が強く,暖地や室内では茎が木質化して,原産地と同様多年草として越年するが,残念ながら花色は白花とマゼンタ花しかない.
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