スズメ Passer montanus (スズメ科)
それがしは 案山子にて候 雀殿 漱石
大分住宅地化が進んだといえ,利根川に流れ込む小川,田畑や屋敷林,休耕田のある当地ではカワセミやアオサギ,セグロセキレイ,カルガモ,シロハラなど,野鳥が多く見られる.庭にもキジバトをはじめ,スズメ,ヒヨドリ,ジョウビタキ,ムクドリ,コゲラなどが訪れ,道路ではセキレイも愛嬌のある歩きを披露する.近くの遊歩道にはこれらの鳥のほか,シジュウカラやメジロも多く,先日はアオジとゴジュウカラが見られた.
最近はスズメの少子化が話題になっているが,今の時期,この付近で見る限りスズメは大家族.ヒヨドリが庭のサクラの木を占拠するまでは,朝の鳴き声がうるさい程だった.
ユーラシア大陸の広い範囲に分布する小鳥.西はポルトガル,東は日本,北は北緯六十数度まで.南はボルネオ島,スマトラ島,ジャワ島などの熱帯または亜熱帯の地域にも分布するが,インドではほとんど見られない.
日本での生息地は,都市,農村,里などの人の居住域付近であり,人間が住み始めた集落にはスズメも居着き,逆に人間が離れ集落が無人になるとスズメも見られなくなるという傾向がある.一方ヨーロッパでは主に農耕地帯や林でみられるため Tree Sparrow と呼ばれ,イエスズメ (House Sparrow, P. domesticus) など別のスズメがいる都市部にはほとんどいないという棲み分けがされている.
マザーグースの有名な唄," The Courtship, Marriage, and Pic-Nic Dinner of Cock Robin & Jenny Wren " ("Death and Burial of Poor Cock Robin") で,主人公コック・ロビン(コマドリ)を自分の弓と矢(arrow)で殺したと告白したスズメ(Sparrow)は挿絵の頭部の模様から見ると House Sparrow の様だ.(左図: The Project Gutenberg License included online at www.gutenberg.net)
(前略)
Who killed Cock Robin?
I, said the Sparrow,
with my bow and arrow,
I killed Cock Robin.
Who killed Cock Robin?
I, said the Sparrow,
with my bow and arrow,
I killed Cock Robin.
(中略)
Who'll toll the bell?
I, said the Bull,
Because I can pull,
I'll toll the bell.
Who'll toll the bell?
I, said the Bull,
Because I can pull,
I'll toll the bell.
(後略)
また,この唄で葬儀の鐘を鳴らすため綱を引く Bull は,一般的には牡牛と考えられているが,この場面だけ大きな獣が現れるのは不自然なので,これは Bull Finch (ウソ Pyrrhula pyrrhula)だとの説もある.
また,この唄で葬儀の鐘を鳴らすため綱を引く Bull は,一般的には牡牛と考えられているが,この場面だけ大きな獣が現れるのは不自然なので,これは Bull Finch (ウソ Pyrrhula pyrrhula)だとの説もある.
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