2011年2月14日月曜日

クロッカス セントバレンタインデイ,ケンブリッジ大バックス

Crocus vernus cv.
Along these blushing borders bright with dew,
And in yon mingled wilderness of flowers,
Fair-handed Spring unbosoms every grace-
Throws out the snow-drop and the crocus fist.
J. Thomson (1700-1748):The Seasons, ‘Spring' 527-30.
2 月 14 日は St. Valentine’s day.一般的には「ローマ時代,ローマ帝国皇帝クラウディウス2世は兵士は家庭を持つと戦意が損なわれると結婚を禁止した.しかし司祭バレンタインはその令にそむいて兵士達をひそかに結婚させていたが発覚し,2 月 14 日に殉教したので,この日がSt. Valentine’s dayとなり,愛の日となった」といわれている.しかし,これはあくまでも伝説で,このような事を行ったバレンタイン神父の存在は確認できず,この日はカトリックの正式の記念日ではない.

実際は,キリスト教が,それ以前の宗教の春の到来を祝う祝日(神の女王であり、家庭と結婚の神でもあるユノの祝日)を,祝う日は変えずに聖者の記念日に変えたと考えられている.キリスト教は布教の際,民衆に定着していたイメージや祝日を,巧みにキリスト教のそれに改変し,スムーズな改宗の手助けとしたことも多いとか(ダン・ブラウン「ダビンチ・コード」).

引用した詩にあるように,英国ではクロッカスはスノードロップと並んで,待ち望んでいた春の到来を告げる花. この二つの花を並べて描いたソーントンの「花の神殿」の図譜も有名.
英国ケンブリッジでもこれが咲くと本格的な花の季節.Winter aconite の終わった後の芝生を埋め尽くす(冒頭の画像 1978年3月).
左は先日UPしたWinter aconite の画像とほぼ同じアングルで撮影した画像(1979年3月).クリックして拡大すると Winter aconite の残り花と共に,黄色や紫色のクロッカスが確認できる.

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