2011年9月8日木曜日

センニチコウ バイカラーローズ

Gomphrena globosa cv. "Bicolor-rose"去年育てたセンチニコウ ローズネオンの評判が良かったので,今年も育ててみた.同じ色では芸がないと思い,”明るい桃紫色に中心が白で、コントラストが美しい”という品種”バイカラーローズ”を育ててみた.強健で,キキョウやハナショウブの葉を食い荒らすウリムシにもたかられず,大きく育ち,多くの花をつけている.ただ,色のインパクトが小さく,群生させるには今一.また,風に弱く根元から倒れるのが欠点.肥料のやり過ぎかも.訪れるチョウやハチも多いが,花にあわせて小型のものが多い.

中南米原産のヒユ科(ケイトウ,ハゲイトウなどの仲間)の植物で英名は Globe Amaranth (球形のヒユ) 或いは Bachelor Button (独り者の釦,但しこの名で呼ばれるのはヤグルマギク,マツムシソウ,八重のウマノアシガタなど20種以上も).

寛文4年(1664)稿の『花壇綱目』草稿本にも「千日紅」として,センジュギクやダンドクと共に記載される.
江戸時代の園芸書や百科事典には,以前記したほかに,以下の様に書かれていて,広く栽培・愛玩されていた事がわかる.
伊藤伊兵衛三之丞画・同政武編『草花絵前集』 (1699)
〇千日向(せんにちこう)
花形さながら覆盆子(いちご)のごとく、色はこいむらさき、七八月にさく、此花九十月の時分枝ともにかり、かげほしにして、冬立花の下草につかふ。色かわらずして重宝なる物。(左図,右側)

寺島良安『和漢三才図会』(1713頃)
千日紅
△ 思うに、千日紅(ヒユ科)は高さ二、三尺。茎は秋海棠に似ていて淡紫色。葉は鶏頭草に似て大きく、表面に毛茸(うぶげ)がある。八、九月に花を開くが深紫色。千葉(やえ)で円く、形は揚梅(やまもも)に似ている。その盛りは百日ほども続く。樹に昔日紅(灌木類サルスべリ)という名のものがあるが、これに勝っているので千日紅という。実は成らず、ただ花を収集し、二月に揉み砕き、これを蒔き種えて育てる。あるいは枝を挿しても生育する。大体、菊花のような実のないものについては、近年になって花を蒔けばよいことが知られるようになった。(現代語訳 島田・竹島・樋口)

橘保国『絵本野山草』 (1755)千日紅(せんにちこう)六月,花有葉あつく、茎、むらさきのうつり有。葉の末に、花一りんづゝさく。かたち丸く、いろ、紅紫。至極見事也。日をかさね、花のいろかはらず・千日紅の名有。白花有。花葉、共に同し。(上図,左側)

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