日本には江戸時代に入ってきたと思われ,四世伊藤伊兵衛著『地錦抄付録』(1733年)巻の三には「天和(1681~1683年)、貞享(1684~1687年)年中来ル品々」として,千日紅をるこう,柊南天,朝鮮朝がほと共に挙げている.
文献としては松平直矩の『松平大和守日記』(1642-95)寛文4年(1664年)七月二十一日に五時花(ゴジカ)・千日花(センニチコウ)箱ニ植ル。と記され,水野元勝著『花壇綱目-初稿』(1664年)には紅黄草(フレンチマリーゴールド)三葉丁子(アフリカンマリーゴールド)日向葵(ヒマワリ)等と共に記載されている.
貝原益軒著『花譜』(1694年)の下巻,十一月には○水仙 ○千日紅 ○三波丁子(サンハ丁子、せんじゅぎく アフリカンマリーゴールド)が挙げられ,千日紅と三波丁子は外来園芸植物としては例外的に高い評価を受けている(左図右.いたずかはし:わずらわしい。めんどうである).
伊藤伊兵衛『花壇地錦抄』(1695年)には,「千日向 花形丸クして山もものごとく色こいむらさき十月の此花を茎共ニ切てかけほしにして冬立花の草とめなけ入等ニ用ル花の色変わらすして重寶成物」とドライフラワーにして,冬のいけばなの彩りに用いると重宝とされている.
寺島良安『和漢三才図会』(1713年頃)には,花の形はヤマモモの実に似ている.種をもみ砕いて播くとよいとある(左図左)
キバナセンニチコウとの違いは,花が白く,葉の幅が広いこと.草姿が大きいので,花が小さく見える.今年初めて種をまいたが発芽率はよく,成長も旺盛.ストロベリーフィールズに比べると品がないが,夏の暑さにはよく似合う.
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