2010年7月2日金曜日

マルミキンカン

Fortunella japonica果皮がそのまま食べられる例外的柑橘.果皮には珍しく糖分を1%含み,甘みがある.
年に4~5回咲く花は白く,さわやかな良い香りがするので,ハチやアブ類が多く訪れる.濃緑色の葉や枝との対比で,白い花糸も花弁と同様目立つ.果実は球形で小さく6-8g.果面は滑らかで,熟すと淡橙色を呈す.果皮は厚さ2mm内外で甘味を持つ.4-6室.果肉は酸味が強いが糖は多い.種子は4-5粒.木は常緑でわい性.枝葉は密生し短いトゲがある.

江戸時代に清の商船が遠州灘沖で遭難し清水港に寄港した.その際に船員が清水の人に贈った砂糖漬けの金柑の実の中に入っていた種を植えたところ,成長しやがて実がなり,日本全国へ広まったという伝承があるが,我が国には江戸時代以前に伝わっていたようである.中国揚子江中流地域の原産といわれる.

植えて10年近く.実はなったりならなかったり.常緑なので目隠しにはよい.5月に植木屋さんが入って剪定.現在は非常に多くの花が咲いているが,この時期の花は実になりにくいとの事.今は花と実を同時に見ることが出来る.




0 件のコメント: