暖かった日に周りの草取りをしていたら,きらきらと輝くものが枯葉の間に.風で飛んできたお菓子の包み紙かと思ってよく見たら,タマムシの遺骸.死後相当経っているのか,頭と中身,ほとんどの足は失われているが,外骨格の大部分は原型をとどめ,その輝きはまるで宝石のよう.
標本で見たことはあったが,手にとって眺めるのは初めて.日光を受ける方向によって色を微妙に変えながらきらめく.腹部は背部ほど表面の構造が複雑ではないためか,つるっとした陰影の少ない金属光沢の青緑色.一本残った足も,その先端部まで輝いている.
こんなに目に付く色では鳥に見つかりやすく,食べられるのではと心配だが,「鳥は、『色が変わる物』を怖がる性質があるため、この虫が持つ金属光沢は鳥を寄せ付けない。」とのこと.そういえば,鳥除けのためベランダにCDをぶら下げていたり,畑や田んぼで金属光沢のテープを張っていたりするのは,鳥のそのような性質を利用したのだと聞いた.目立っても,嫌がられて食べられなければ,それでいいのだ.オオゴマダラの蛹やモルフォチョウもそれを利用しているのであろうか.
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