1695 年の伊藤伊兵衛『花壇地錦抄』では白,赤,浅黄,るりと花色の違いで分類していたが,約 100 年後の小野蘭山 『本草綱目啓蒙』 (1803 - 1806年) 巻之十四上 草之七 蔓草類には
牽牛子 アサガホ ケニゴシ 仮君子 三日草
古、アサガホト云ハ木槿ナリ。故ニ万葉集秋七種哥ニ、アサガホトイフハ牽牛ニアラズ。牽牛ハ人家二多クウユ。花青碧色ノモノヲ黒丑卜云、マタ黒牽牛トモイフ。又白色ノモノヲ白丑ト云、マタ白牽牛ト云ナリ。葉ノ形ミナ三尖ニシテ互生シ微毛アリ。
品類尤多シ。花鼓子(チャルメラ)ノ形ヲナシテ五尖アルキノハ尋常ノモノナリ。又五弁筒マデキレクル者アリ。又花頭五尖ナルモノヲ桔梗ザキトイフ。葉モ亦五尖ナリ。其円弁ナルモノヲ梅ザキト云。尋常ノ花ノ形ニシテ中二小弁アルモノヲ孔雀トイフ。
紫アリ、淡紫アリ、紅アリ、浅紅アリ、間色ナルキノアリ。碧白相間ルモノヲ黒白江南花ト云、俗ニ、マツヤマアサガホト云。又藍色ニシテ紅点ナルモノアリ、又千葉ニシテ間色ナルモノアリ。弁多シテ重シ。故ニ正開スルトキハ茎自ラ折テ実ヲ結ビガクシ。
と,薬用の観点からの黒牽牛及び白牽牛の区別のほかに,桔梗咲き,梅咲き,孔雀咲き(二重?),八重咲きなどの咲き方や,花色の変化が多数あることを記しており,100年の間に観賞用の園芸種として改良が相当進んだことが伺える.
画像のアサガオは,その中の曜白梅咲きに当たるか.
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