2010年8月13日金曜日

ニホンカナヘビ

Takydromus tachydromoidesキジバトに続いて,仲の良いご夫婦の画像を.
日本固有種の爬虫類.鼻先から尾の先端までの全長は20cm程度.尾は全体の2/3を占め,体のほとんどが尻尾の感じ.トカゲと同様,捕まりそうになると尾を自切することがあり,その後尾は再生するが,再生した尾には骨がないので,完全な再生ではない.鱗には光沢がなく,表面はザラザラして乾いた感じに見える.背面は灰褐色 - 褐色で腹面は黄白色 - 黄褐色.側面には二本の黒褐色の帯があり,この2本の帯の間は黄白色の帯となっている.

古くはトカゲの一種と思われ,和漢三才図会では「蜥蜴」,本草綱目啓蒙では「石竜子」の項にトカゲと共に記述されている.
シーボルトの「日本動物誌『Fauna Japonica』(1833 -1850)」の爬虫・両生類(1842~1844)の分冊でヘルマン・シュレーゲルが新種として学名をつけた(『Fauna Japonica』のニホンカナヘビの原記載文(101頁)--京都大学電子図書館).テキストにはシーボルトが,長崎近辺にも棲息し,「シジムシ」と呼ばれていると水谷助六から聞いたと記されている.日本動物誌のニホンカナヘビの画像も
京都大学電子図書館で見ることが出来る(http://edb.kulib.kyoto-u.ac.jp/exhibit/b03/image/01/b03s0310.html).

最近,庭での棲息数が増加.春浅いうちは,日のあたる敷石の上で体を伸ばし,動きは鈍いが,温度が高くなると活動が活発となる.この画像を撮った時は夢中なのか,かなり近づいて写真を撮っても動きもしなかった.最近現れたこのご夫婦の子供たちかも知れない若い個体は痩せ型でスマート.増えて害虫を食べてくれることを期待している.

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