2010年9月12日日曜日

ヤブラン 斑入りヤブラン

Liriope muscari cv.variegata やぶに生えて,葉がランに似ているというのでこの名がついたが,ラン科ではなくキジカクシ科の植物.葉は常緑で株は丈夫で育てやすい.ふちが黄白色になったフイリヤブランは,日陰でも明るい印象をあたえるので,植え込みなどによく使われる.ジャノヒゲとともに,被子植物でありながら子房は成長せず,果実ができなくても種子ができる数少ない植物で,種子は固い面に打ち付けるとスーパーボールの様に跳ね返る.葉は細くて強くそり返り,花は花被の下部が子房にくっついて,種子は黒色の薄い膜をかぶる.

根にはよいにおいのする紡錘形の肥大部分がでる.これを掘り取り,水洗いして天日でよく乾燥させると生薬,大葉麦門冬(だいようばくもんどう)となる.シャノヒゲの該当部分(麦門冬)の代用品として漢方薬に配合される.
また園芸種としては花色や葉の変異した'Lilac Beauty', 'Royal Purple', 'Samantha', 'Monroe White', 'Silvery Midget', 'Variegata', 'Gold-banded', 'Akebono', 'Evergreen Giant' などが知られる.


キャベツを食べに来たヒヨドリの糞中に排泄された種子(左)を冬に回収し,ポットに播いたところ,夏に芽が出てきた(右).


斑入りでないところを見ると我が家の庭のヤブランの子孫ではなさそう.

ほとんどが未消化のまま排泄されるのに,鳥が食べるのは他にめぼしい食物がないからか?それとも特別の誘引法を備えているのか?不思議

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