2010年9月30日木曜日

シロバナマンジュシャゲ

Lycoris ×albiflora Koidzシロバナマンジュシャゲは1924年に小泉源一が栽培品を基に新種として記載し,奄美大島を原産地と推定したものである.九州地方及び済州島に自生するとも言われている.開花直後は赤味や黄味が目立つが,やがて白花となる.外部形態の特徴から牧野はヒガンバナとショウキズイセンの雑種と考えたが,その後の染色体の研究から牧野説が裏付けられた.種は出来ず,球根(鱗茎)が分かれて増える.

山口の姉からもらった球根が増えた.関東地方では珍しいらしい.庭の個体は親のヒガンバナとショウキズイセンの血の濃さに従ってか,咲き始めは赤味が濃い個体や黄味が濃い個体があり,終わりになっても真っ白になることはない.咲く時期はヒガンバナよりやや早く,葉は幅広い.花茎の色はやや紫がかっている.


左は2009年秋の小石川植物園のヒガンバナと共に咲くシロバナマンジュシャゲ .純白に近い.

ヒガンバナの仲間の生物学(特に染色体)・文化史については以下の栗田子郎千葉大学名誉教授のHPが非常に興味深い.

~ ヒガンバナ属と呼ばれる植物 ~
http://www5e.biglobe.ne.jp/~lycoris/lycoris.contents.htm
ヒガンバナの民俗・文化誌 Folkculture of Lycoris radiata
http://www5e.biglobe.ne.jp/~lycoris/folklore-ethnobotany.htm

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