Dimorphotheca sinuata南アフリカ共和国の北ケープ州にある半乾燥地帯,ナマクアランド(Namaqualand).普段は,乾燥した不毛の砂漠地帯だが,夏、一年に一回ほどしか降らない雨のあと,見事なお花畑になる.彩るのは4000種類とも言われる花で,多くはこの地方特産.その一つが,今,庭で100本ほどのミニお花畑を作っているディモルフォセカ.Namaqualand daisy という別名の通り,写真で見ると,季節に Namaqualand の地表を黄色やオレンジの花の絨毯で彩るのは主にこの仲間の花である(http://fieldvill.blog115.fc2.com/blog-entry-268.html).
5年ほど前にも黄色と橙色の2種の花を咲かせたが,非常に育てやすい.秋に種をまくが,発芽率は大層よろしく,簡単な霜よけで冬を元気に過ごし,春には高さ 30cm ほどになった何本もの茎に,径 8cm ほどの花を多数つけるので,こんもりとした株全体が花で覆われる.欠点は根元が弱く,強風が吹くと傾くこと.花はほとんど香らないが,茎や葉には甘い香りがある.つやつやとした光沢のある舌状花は外側の先端と内側の根元が濃色で,管状花も黒いので,若い花ではアクセントとなっている(下).花は日が当たると開き,日が翳ると閉じるが,不思議な事に開いた花を切花にすると,室内光でも開きっぱなしになる.根元の葉に光センサーがあるのかも知れない.
Dimorphotheca はギリシャ語の dis (twice), morphe (shape) と theka (a fruit) 由来で,舌状花の種と,管状花の種では形が違うからだそうだが,種が出来たら確かめてみよう.ちなみに Sinuate とは「葉の縁が波状の」との意味だとのこと.同じナマクアランド出身で日本でも多く見られるオステオスペルマム(Osteospermum)は多年草で花の色が紫系が区別かと思っていたが,ディモルホセカは舌状花と管状花が二つとも受粉して種をつけるのに対して,オステオスペルマムは舌状花のみが種を作る点が,大きな違いだそうだ.
Test
8 年前
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