2010年3月26日金曜日

チオノドクサ

Chionondoxa forbesii
List, the winds of March are blowing;
Her ground-flowers shrink, afraid of showing
Their meek heads to the nipping air.
-------William Wordsworth (1770-1850)

チオノドクサは属の名で,訳せば「雪中の華」.ギリシャ語のChion(雪)とdoxa(華麗)に由来.命名者は19世紀のスイスの植物学者ボワシエ(Bossier)で,小アジアの高地の雪中に咲く花を見いだしたという.ユリ科の小球根で確かに寒さの残る2月に咲き始めるが,当地ではスイセンなどに比べると遅く咲くので,なかなか名前の光景は見られない.日本での名前は「雪解百合」.

もう10年以上の「庭の花」だが,背は低く,花の色も地味で存在感は薄かった.時として庭のあらぬ場所から若い芽が突然出てくることがあり,しかも移植しようと掘ってみると球根は地中深い.不思議に思っていたら,スミレやクサノオウと同じようにアリが種子を運ぶのだそう.実ったら種子の構造を見てみよう.

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