古くは日本でこの花を花摺り染めに用い,その色を縹色 (はなだいろ) といった.しかし光や水に弱いので,中国から藍染めが入ると廃れた.一方,簡単に脱色できることを利用して,和紙にツユクサの花の絞り汁を滲みこませたものを作り (青花紙),これを水に浸して得られた青色染料を友禅染や紋染の下絵描きに使う.今日では,花の大きい品種オオボウシバナ (C. communis var. hortensis) を用いる.主産地は滋賀県.
ツユクサの類には全草の抽出物に血糖降下作用があるとされ,オオボウシバナを利用する試みがされている.
花の構造は複雑.一日花で,一つの苞から二つの花が咲くが,一日目の花は溶けて,次の日の花の栄養分になるという優れた省エネ戦略をとる.茎を伸ばし,接地した節から根を伸ばし繁茂するので,庭では困り者.
花の構造は複雑.一日花で,一つの苞から二つの花が咲くが,一日目の花は溶けて,次の日の花の栄養分になるという優れた省エネ戦略をとる.茎を伸ばし,接地した節から根を伸ばし繁茂するので,庭では困り者.
おまけは幸野楳嶺(1844-1895)筆 「草花百種 明治三十六年(1903) 芸艸堂刊」よりオオボウシバナ-(鴨跖艸(おうせきそう)之一種 洋種)多色木版.e-Bayのオークションで見つけて里帰りさせた.
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