Rhododendron yakushimanum日本原産のシャクナゲ.名前の通り屋久島特産で,標高1600m以上の高地に生えていて,寒さに耐えるため葉の裏には綿毛状の毛が濃い.また,新葉は表面も淡褐色の綿毛に被われて,これも美しいが、間もなく表面の毛は脱落して無毛となる.1934年に英国にわたり,園芸賞をうけ,その後西欧で、矮小性品種の母種として多くの品種に遺伝子が受け継がれた.
4年前に花がついている株を購入して地植えにした.その後日当たりが良すぎるからだろうか,葉は出るが花は咲かず,今年ようやく一茎咲いた.下に,淡褐色の綿毛に被われている若葉を示す.
西洋シャクナゲと日本シャクナゲの最も簡単な見分け方は,葉の裏に毛があるか否か.日本原産のシャクナゲはキバナシャクナゲを除いて,ほとんど全てのシャクナゲの葉の裏には毛が密生し,裏に葉が巻く傾向がある.これは寒さと乾燥対策と考えられる.一方ヒマラヤ原産のシャクナゲを先祖とする西洋シャクナゲは,以前示した「太陽」の様に葉の裏にはほとんど毛はない.
奈良 室生寺のシャクナゲは有名だが,再建された五重塔近くに植えられていたシャクナゲはほとんど西洋種であった.ホソバシャクナゲなどの奈良近くに自生しているシャクナゲを植えて欲しかった.
なお漢方での「石楠」とはバラ科のオオカナメモチであって,日本では誤ってシャクナゲをこれにあてた.したがってシャクナゲの植物名を「石楠花」と書くのは適切ではないとの事.
Test
8 年前
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