気候が寒冷な英国では,原種に近い高木性のシャクナゲが特にポピュラーで,昔読んだダフネ・デュ・モーリアの『レベッカ Rebecca (1938)』では,舞台となるマンダレーの屋敷の敷地の谷が一面大きなシャクナゲで埋め尽くされている場面が印象的だった.これを原作とした,アルフレッド・ヒッチコックの映画では,モノクロということもありシャクナゲの花はめだたないが,英国滞在中に訪れたロンドンの Kew 植物園のシャクナゲの群落はまさに圧巻であった.
左は1979年6月の Kew Garden のシャクナゲの谷. 1910年の日英博覧会の折に日本から来た大工さんによって建てられた立派な「勅使門」の周りでは赤いツツジが,そしてヤエザクラが満開だった.ロンドンには珍しい上天気に恵まれたが,当時の名物のストライキで,予定していたテムズ川を航行する船で Kew に行くことはできなかった.
このような高木性のシャクナゲは寒地でしか育たないので,家内のシンボルツリーとして10年ほど前に植えたのは,暖地でも生育がよく多花性の西洋シャクナゲ.期待通り多くの花をつけるが,品種名がどちらかは決着がついていない.ネットで見ると二つとも良く似ている.家庭平和のために「太陽」としておこう.
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