2010年4月23日金曜日

サクラソウ(4) 白蝶の契,江戸図屏風 御花畠

Primula sieboldii cv. “Engagement of White Butterflies"
品種名:白蝶の契(はくちょうのちぎり),表の花色:純白,裏の花色:純白,花筒の色:純白,花弁の形:広 浅かがり,花容:平咲き受け咲き,花柱形:短柱花,花の大きさ:大,作出時期:江戸後期,類似品種その他:性質強・草勢強いと花がつかないこともある.
大きなやわらかい純白の花と,緑の葉の対比が美しい.3年前に近くのホームセンターで購入.順調に増えてきている.

小学校の教科書にも載っている有名な江戸時代の屏風に,サクラソウが描かれている.

家光が名実共に三代徳川将軍になったことを寿ぎ,川越城主松平信綱が寛永11~12年(1634-1635)に描かせたともいわれる「江戸図屏風」(佐倉 歴史民族博物館).江戸時代初期の江戸市街地および近郊の景観と,そのなかに家光の事蹟を描き込んだ162.5×366.0㎝の六曲一双の大きく豪華な屏風.左隻第1扇の最上部には土塀に囲まれた「御花畠」が描かれている.

左図に示すように,今では失われた青いツバキ(青いマーク)と共に濃紅色のサクラソウ(赤いマーク)が描かれている.右側には黄色ともっと色の濃い紅色のサクラソウも植えてあるように見える.

従って,江戸初期にはサクラソウが庭園で栽培され,観賞されていたと思われる.徳川将軍家もみやびな文化の一つとして,京都の宮廷や貴族達の花壇に憧れ,それを模した花畠を造ったと考えられ,ここに植栽されている草木は都から運ばれてきたのであるから,このサクラソウも西から来たと推定されている.

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