2010年4月25日日曜日

スミレ(園芸種) 夕霧

Viola mandshurica cv. “Evening Mist”
NAPOLEON'S FAREWELL.
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Farewell to thee, France!--but when Liberty rallies
Once more in thy regions, remember me then,--
The Violet still grows in the depth of thy valleys;
Though withered, thy tear will unfold it again—
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July 25, 1815. London. by Baron George Gordon Byron

はかなげな花が名前とよく似合う. 昨年近所のホームセンターで,売れ残りの株を安価でいくつか買って,地植えにしたものの一つ.他は去年の夏のツマグロヒョウモンの食害の影響か,葉は出したものの,花は見られない.

ナポレオンⅠ世(1769~1821)とスミレの縁は有名だが,これを含め、ヨーロッパで言及されるスミレはニオイスミレ (V. odorata) のことであることが多い.

ナポレオンⅠ世はElba島へ流されるとき,「スミレが咲く頃には戻ってくる」と公言した.彼のいないパリでは,その支持者はひそかにこの花を同士の盟花ときめ,すみれ色の指輪や合言葉で同士たることを確かめ合ったとの事.1814年には一束のスミレを描いた絵がフランス国内に広く流布した(左).一見何のこともない,スミレの花束のようだが,そこにはナポレオンⅠ世,その妃・息子の横顔が浮かびあがってくる.彼が島を脱出して1815年3月20日にパリに入城したときには,パリの女性たちはすみれ色のガウンを着て,スミレの花の雨を降らしたと言う(「英米文学植物民俗誌」加藤憲一 1976 冨山房,図も).

砂糖漬のニオイスミレの花は,ケーキの上などに彩りとして載せられているが,日本で育てると香りが薄くなるというのは,本当だろうか?


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