2010年6月26日土曜日

アスパラガス

Asparagus officinalis var. altilisユリ科から,最近独立したキジカクシ科(Asparagaceae)に移籍.キジカクシといっても親しみがわかず,アスパラガス科の方が良いのにと思うが.食用に栽培される種は,生け花に用いるアスパラガスとは種が違うが,2メートルにもなる茎は細く分岐した枝に覆われ,緑のふさふさとした草姿は良く似ている.乾燥に適応して葉は痕跡程度に退化し,枝で光合成を行う.

苗を購入して数年は細い芽ばかりだったが,枝を繁らせて置いたら,3年ほど前から立派な芽がでて,採る時期を逃さなければ春の食卓をにぎわす.根は太く広く拡がり,本当にユリ科でいいのか?と思っていたが,やはり別の科に独立した.雌雄異株で,雄の株の方が芽の本数が多くて好ましいそうだが,実がなって見ないと雌雄の区別が付かない.これは雌.昨年紅い玉のような実がいくつもついた.

おまけは庭にある野菜つながりでエンダイブ Endive (Cichorium endivia) の花.チコリとよく似た青紫色の一日花が美しい.

村越三千男「大植物圖鑑」1925年には「キクヂシャ」の名前で出ており「五六月の頃莖高さ二三尺に達し疎に小枝を出す。梢葉は最小にして莖を抱き三角形をなす。莖上に生ずる頭状花は稍々紫色を帶び朝開花し午前中に變色して萎凋す。」とある.



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